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耳鼻咽喉科・アレルギー科

Otorhinolaryngology/Allergy

当院の検査・治療について

当院の検査・治療について

スギ花粉症、ダニ(ハウスダスト)の「舌下免疫療法」を実施しています。
スギ花粉を精製したり、ダニを原料とするエキスから作られたお薬です。
服用の仕方は副反応の出現を診ながら、個別に対応しています。免疫を獲得するためですので、毎日服用し、3~5年の長い年月の治療となります。スギ花粉症やダニ(ハウスダスト)アレルギーをよくしたいと思われる方が、根気よく行なう治療です。免疫反応ですので、全員が根治する治療ではありません。

各種アレルギー検査

Bスポット療法について

Bスポット療法は、上咽頭に塩化亜鉛などの消炎剤を直接塗布、擦過(さっか)する治療法です。東京医科歯科大学名誉教授の堀口申作先生によって考案された方法です。[鼻孔と喉がつながる鼻咽腔(びいんくう)のイニシャルから命名]

鼻咽腔の炎症(Bスポットの炎症)を局所治療することによって体の遠く離れた部分の病変を治療させる遠隔治療であるとされています。
具体的には、頭痛、肩こり、冷え性、風邪をひきやすい、咳喘息、めまい、睡眠障害、慢性疲労症候群、自律神経失調、抑うつ症状、IgA腎症、関節炎、掌蹠膿疱症、アトピー性皮膚炎など多くの免疫・自律神経の乱れに起因する症状と関連があります。

喉の炎症をよく繰り返す、風邪をひきやすい、喉の痛みだけが治らない等の症状があれば是非、ご相談ください。

漢方診療

当院では西洋医学とともに漢方薬を併用しています。
季節の変わり目等、気候や生活環境の変化、不規則な生活、ストレスなどによって自律神経のバランスが崩れやすくなります。自律神経は、血圧や体温調節、呼吸、消化活動を担っています。よって様々な症状があらわれてきます。耳鼻科領域においても、めまい、耳鳴り、頭痛、吐き気、むくみ、過換気、難聴、喉の詰まり感、口渇、舌炎、口内炎、アレルギー疾患の悪化、副鼻腔炎の悪化をよく経験します。

漢方は、気血を整え不調を元に戻す効果があります。
個々人によりその方の証が異なり、同じ方でも時間経過とともに体調は変化しています。その都度、舌や脈を診てできるだけご自身に合った処方を努めています。

初回は短期間の処方とさせていただき、内服できたか否か、味が合わないか否かなど、ほか些細な気づき点もお聞きし、より沿った処方をご本人様と一緒に探していく過程を踏んでいます。また、めまいには理学的リハビリもあわせて指導しています。

漢方薬が苦手の方に無理にお勧めすることはありませんのでご安心ください。血液検査、尿検査、レントゲン検査、エコー検査など必要に応じて行い、西洋医学的にきちんと診断を下した上で漢方薬を併用します。体調等、何か不安がある方は些細なことでもお気軽にご相談ください。

各種検査・対応疾患

外来手術用顕微鏡

耳の奥にある鼓膜を実際に供覧しながら説明・処置・鼓膜切開・チューブ挿入術等を行っています。
また、扁桃炎や口内炎、舌炎なども画像で一緒に見ていただきながら説明しています。
漢方治療の際に必要な舌証を診るためにも役立てています。
当院では、電子カルテと画像ファイリングシステムを導入しており治療前と治療後の状態を写真で比較でき、治療の経過を患者様ご自身で把握できます。

対応疾患:耳垢栓塞・外耳炎・外傷性鼓膜穿孔・急性中耳炎・滲出性中耳炎・慢性中耳炎・中耳術後など

聴力検査

当クリニックの聴力検査室は、遮音効果が高いオーダーメイドの聴力検査室の中に、更にボックス型の聴力検査室を備えており、より正確な検査が可能です。
聴覚の身体障害者指定医師であり申請書作成に対応いたします。
各聴力検査に対応可能です。[標準 純音聴力検査・語音聴力検査、ティンパノグラム、耳小骨筋反射SR,SISI、自記オージオ ]

対応疾患:突発性難聴・騒音性難聴・急性低音障害型感音難聴・聴神経腫瘍・顔面神経麻痺・メニエール病・耳管狭窄症・耳管開放症など

鼻汁好酸球検査(アレルギー検査)

風邪をひいたわけでもないのに「くしゃみ、鼻水、鼻づまり」などの鼻炎症状がある場合、アレルギー性かどうかを調べます。院内で鼻汁を染色しアレルギーのときに多く出る好酸球を顕微鏡下で供覧し説明しています。沢山有ればアレルギーの可能性が高くなります。

対応疾患:アレルギー性鼻炎

血液検査(アレルギー検査)

アレルギー症状の原因物質を調べたり、アレルギーの状態を経時的にみる検査です。
アレルギー体質の指標となる総IgE値や種々の環境や植物などの抗原に対する特異的IgE測定があります。臨床症状とあわせて診断します。
ピンポイントに検査することも可能ですし、多項目を一度に希望される方は以下の2つをお勧めしています。

39種類アレルギー検査:
1 回の採血により39種類の特異的IgE抗体を調べることができます。4~5日後に結果が判ります。

かんたんアレルギー検査:
指先から数滴血液を採血し、8種類の特異的IgE抗体を調べます。20分で結果が出ますので、即日判ります。注射器を使いませんのでお子さまも検査できます。検査を希望される方は、お気軽にご相談ください。

8種類の特異的IgE抗体とは、日本8大アレルゲンとされる、花粉4つ(スギ、カモガヤ、ブタクサ、ヨモギ)、ダニ(ハウスダストの主成分)、動物(ネコ、イヌ)、ゴキブリです。

内視鏡検査

電子内視鏡検査:
鼓室内や鼻内、喉の奥や気管など直接見えない場所を観察します。直径3mmの極細内視鏡を使用し、できるだけ痛みがないように配慮して行っています。ご本人様が嫌でなければ、その場でモニターを見ながらご自分の病状を理解し納得していただくことができます。

対応疾患:癌(舌・鼻腔・上咽頭・中咽頭。下咽頭・喉頭)の早期発見、声帯ポリープ・結節、声帯麻痺、音声障害、逆流性食道炎、急性喉頭蓋炎、声帯溝症、嚥下障害、血管腫、鼻出血部位の確認など

鉗子付き内視鏡検査:
魚骨異物などの下咽頭・喉頭異物が刺さった場合は、鉗子付き内視鏡にて摘出します。

対応疾患:下咽頭異物、喉頭異物

内視鏡洗浄装置:
使用した内視鏡は、専用の全自動洗浄装置でしっかりと洗浄します。

睡眠時無呼吸検査

睡眠時無呼吸症(SAS)が疑われる場合、簡易検査を一晩ご自宅で行って頂きます。
睡眠中の呼吸状態や血液中酸素濃度、いびきの大きさなどを記録します。
翌日検査器を返却して頂き、1週間後に結果をご説明致します。
検査結果が重症(AHI40以上)の場合、治療器(CPAP)の導入が必要です。当院でも実施しています。

CPAP(シーパップ)療法について:
CPAPとは、鼻に装着したマスクから空気を送りこむことによって、ある一定の圧力を気道にかける方法です。
現在、睡眠時無呼吸症候群(SAS)のもっとも重要な治療法となっています。

頚部エコー検査

唾液腺や甲状腺等の頚部の精査をします。大きさが1cm以上や、複数触れる、2週間以上腫れが引かない場合はエコー検査をおすすめします。
当院では、カラードップラーエコー装置にて血流やリンパ流の状態を観察でき、癌などの新生血管に伴う血流増加が早期発見に役立ちます。

対応疾患:流行性耳下腺、反復性耳下腺炎、耳下腺腫瘍、顎下腺腫瘍、リンパ節腫瘍、悪性リンパ腫、伝染性単核球症、甲状腺腫瘍など

レントゲン撮影

デジタルX線装置を導入しています。スピーディーで病変部を拡大できより正確な診断が可能です。副鼻腔炎の有無や状態を調べます。

対応疾患:急性副鼻腔炎、慢性副鼻腔炎、鼻中隔湾曲症、鼻骨骨折、上顎癌、副鼻腔癌、唾石など

めまいの検査

めまいやふらふらするなどの症状には様々な疾患がひそんでいる場合があります。下記検査で原因を調べます。

対応疾患:良性発作性頭位めまい症、メニエール病、前庭神経炎、頸性めまい、起立性低血圧など

シェロング試験 Schellong test:
5分間安静臥位と立位直後、立位5分後の血圧・脈拍の変化を測定します。寝起きや起立時のめまいのある方、睡眠不足やストレス等で自律神経失調の状態にある方で陽性率が高くなります。糖尿病や降圧剤の副作用でおきていることもあります。

眼振検査:
眼振検索では、目の動き(眼振)を観察して、めまいの程度、原因病巣を調べます。
良性発作性頭位めまい症の診断や頭位治療(理学療法)を行っています。

重心動揺検査:
2分程度検査台の上に静かに立つだけの簡単な検査で、結果もすぐに分かります。
起立時の重心の動きをコンピュータで記録しその変動パターンを解析することで、平衡機能障害の程度や、障害の原因が内耳にあるのか、脳や中枢神経にあるのかを調べます。

ネブライザー

薬液を霧状にして患部の炎症改善を図ります。

対応疾患:副鼻腔炎、咽喉頭炎、気管支炎など

難聴の診療

耳の聞こえにくい方に対しては、できるだけわかりやすくゆっくりお話しするよう心がけていますが、聞き取りにくい際はご遠慮なくお伝えください。筆談にも対応しております。

難聴の身体障害者申請

身体障害者福祉法指定医師であり聴覚における申請書作成に対応できます。

補聴器外来

第2・第4水曜日の午後に予約制で補聴器外来診療を行っています。
補聴器相談医資格を有する耳鼻咽喉科専門医指導の下に、認定補聴器技能者が適切な装用管理を行っています。
また、ご希望に応じて信頼できる認定補聴器技能者が対応する補聴器店をご紹介しています。
補聴器は、一人一人の聴力に合わせて何度も調整を積み重ねる必要があり、時間がかかります。その期間が、難聴ゆえの静寂な環境から、音が入ってくる騒がしい環境へ順応する脳のリハビリ時間となります。
音に慣れることで、やっと補聴器が自分の体の一部となり得ます。今まで静かだった環境から音が入ってくるのはしんどいです。脳が慣れると、必要な音だけが聴こえるようになります。補聴器は単純に音を大きくする器械ですが、その入ってくる音を今までに経験してきた生活音に結び付けるのが脳の働きです。忍耐強く地道に継続使用することが必要で大切ですし、ご本人様の前向きなやる気がなければ成功しません。周りの方々のサポートも大変重要ですので、補聴器の背景を理解して頂き、ご本人様の後押しを何卒よろしくお願いいたします。

認知症と難聴の関連性 認知症のリスク因子の中でも難聴が指摘されています。加齢による進行性感音難聴によって、周囲とのコミュニケーションが希薄になり、孤立、意欲低下がすすみ認知症の引き金になることが考えられています。
聴こえを取り戻して、音を感じる生活になると意欲が出てこられ積極的になられます。

補聴器の医療費控除について 補聴器は高額な医療機器であり、購入者にとっては大きな負担となっています。平成30年に、厚生労働省・財務省によって、補聴器購入者の医療費控除が承認されました。これには、補聴器相談医資格をもつ医師によって書かれた「補聴器適合に関する診療情報提供書」をもって、認定補聴器技能者の資格者がいる認定補聴器専門店で補聴器を試聴、調整を経て、購入された場合です。
医療費の控除申請には、この「補聴器適合に関する診療情報提供書」の写しと、補聴器購入の領収書を提出します。認定補聴器店以外(たとえば、通販、認定補聴器店以外の店舗)では、これが適応されません。